プロレス撮影で、選手の感情が伝わる一瞬を写真に収めることを目指しています。
特に「推し」の選手が見せる最高の表情を、最高の画質で記録したい。その思いから、カメラはCanonの「EOS R1」を選びました。
ただ、優れたカメラの性能も、それを支える周辺機器があってこそ最大限に引き出せます。一瞬を争うプロレス撮影の現場では、カメラ本体と同じくらいアクセサリー選びが重要です。
この記事では、私が実際にプロレス撮影の現場で試して「本当に役立った」と感じる周辺機器アクセサリーを5つ、選んだ理由と合わせてご紹介します。
機材選びの参考として、どなたかの一助となれば幸いです。
記録メディア
CFexpressカード
Canon EOS R1 の心臓部とも言えるのが、撮影データを記録するCFexpressカードです。このカードの選択が、決定的瞬間を捉えられるかどうかを分けると言っても過言ではありません。
EOS R1のような高性能カメラで、動きの激しいプロレスを撮影する場合、連写性能が非常に重要になります。
その連写性能を最大限に引き出し、「決定的瞬間」を逃さないためには、カメラのバッファを素早く解放してくれる高速な書き込み速度を持つCFexpressカードが不可欠です。
EOS R1の魅力は、圧倒的な連写性能とバッファ性能です。僕が撮影している「マリーゴールド」のリングで繰り広げられる選手たちの目まぐるしい攻防。その一連の流れを、表情の変化まで逃さず捉えたい。
推しの選手を連写で撮影しているときに、カードへの書き込みが追いつかず、シャッターチャンスにバッファが詰まって「撮れない」なんてことは絶対にあってはいけません。
EOS R1の性能を真に解放するためには、持続的に高速な書き込みができるCFexpressカードが絶対に必要です。
EOS R1 は CFexpres Type B のカードを使用します。推奨されるカードは、VPG400と呼ばれる規格です。
「VPG400」は、最低でも秒間400MB/sの書き込み速度を保証しており、動画撮影が突然停止したり(コマ落ち)、高速連写が途中で止まってしまうことがなくなるため、プロフェッショナルな現場でも安心して使うことができます。
この「VPG400」の規格を持ち、どんなにR1を連写しても快適に撮影できるカードは、Nextorage のCFexpress Type B 「B2 Pro」シリーズです。
最低継続書き込み速度は、3,400MB/s とデータの書き込み速度は非常に速く、PROGrade Cobalt (ハイエンドモデル): 1,400MB/s と比べてもかなり書き込み速度は速いです。
さらに、低消費電力技術で温度上昇も抑制するDynamic Auto Power Save (ダイナミック オート パワーセーブ)搭載し、カードが熱くなりにくいのが大きなメリットです。
保証期間も購入から5年間の標準保証がついており、メーカーが自信を持って販売しているのがわかります。


ポータブルSSD
プロレス写真のRAW現像で、従来の外付けSSDの発熱と動作不安定に悩んでいましたが、この製品の導入で作業効率が劇的に改善されました。
ポイントは、高速データ転送と優れた冷却性能により、高負荷時でも安定して動作すること、そして超小型・軽量でノートPCに固定できる携帯性の良さです。これにより、RAW現像の待ち時間やストレスが大幅に解消されました。


電源管理
予備バッテリー
EOS R1 のバッテリーは、非常に大容量です。プロレスの1つの大会でどんなに連写をしても、すべてを使いきることはないのですが、念のために純正のバッテリーパックを携帯しています。
マリーゴールドでは、時々1日に同じ会場で昼大会と夜大会が開催されることがあり、1日2大会が開催されるときは必須の予備バッテリーになると思います。


モバイルバッテリー
このモバイルバッテリーは、スマホの充電を目的としたバッテリーです。大会終了後のツーショット撮影会は、スマホでの撮影となるため、スマホのバッテリーがないとせっかくのツーショット撮影会に参加できなくなってしまいます。
また、大会終了後の帰り道で、EOS R1 で撮影したJPEGのデータをiPhoneで撮って出しの編集をするときにも、充分なバッテリー残量がないと作業ができないため、モバイルバッテリーは必須です。
このCIOのモバイルバッテリーは、とても薄い形状で軽いため、カメラバッグの中にあるサイドポケットにすっぽり収納することができ、カメラ本体やレンズに干渉することなくスマートに収納できるのがとても便利です。


レンズ保護
レンズの保護フィルター
レンズの保護フィルターといえば、Kenko ZX II(ゼクロス II)シリーズが有名ですが、現在はMARUMI のEXUS レンズプロテクト Mark Ⅱを使用しています。
この保護フィルターの特徴は、レンズにホコリを近づけない「帯電防止コーティング」が施されているのがポイントで、この機能はKenko ZX II(ゼクロス II)シリーズにはありません。
プロレス会場を浮遊しているホコリがレンズに少しでも近づけたくない場合は、こちらの保護フィルターがおすすめです。但し、100%のホコリを完全に付着させないというものではありませんので過信は禁物です。
撮影の合間にこまめにブロワーでレンズのホコリを飛ばしておく必要はあるかと思います。


液晶保護フィルム
こちらはR1の液晶モニターのフィルムになります。液晶モニターに皮脂がついたり、他のアクセサリーなどが接触して液晶モニターを傷つけないようにするために使用しています。
こちらのフィルムは液晶モニターだけはなく、表示パネルの液晶保護フィルムも付属しているので便利です。


カメラの持ち運び
カメラバッグ
カメラバッグはVANGUARD の「VEO METRO S9L BK」を使用しています。リュックではなく、ショルダーバッグタイプの方が、バッグを膝の上に置いて、バッグの中でEOS R1 やレンズ交換の作業が個人的にはやりやすいです。
EOS R1 と レンズの「RF70-200mm F2.8 L IS USM Z」を両方収納するには、最低でも9L以上の容量がないと厳しいです。
また、こちらのカメラバッグは、大口径の望遠レンズを装着したフルサイズカメラをそのまま収納できる大容量ながら、カメラバッグに見えないスタイリッシュなデザインが魅力です。
開口部が大きく開くため機材の出し入れがスムーズで、13インチのタブレットも収納可能。プロレス観戦のような趣味の場から普段使いまで、幅広く活躍すると思います。
カメラ・レンズ保護ケース
カメラ本体やレンズは、裸のままバッグに入れるとバッグ内での接触や衝撃で故障の原因に繋がる可能性があります。
_go(アンドゴー)のカバーは、ニット素材の収納ポーチでカメラ用、レンズ用と豊富な種類があります。このポーチに包んでからカメラバッグに収納し、バッグ内の機材同士の衝突で故障しないよう配慮しています。


防湿剤
カメラやレンズにとって、湿気は天敵です。特に、日本の梅雨や夏の時期は湿度が高く、注意が必要です。
カメラやレンズの最大の敵はカビです。カビは湿度60%以上の環境で発生しやすくなります。
レンズの内部やセンサーに一度カビが生えてしまうと、写りに影響が出るだけでなく、修理には高額な費用がかかるか、場合によっては修理不能となることもあります。
カメラバッグの中は、密閉性が高いため湿気がこもりやすい空間です。特に、雨の日の撮影後や、汗をかくような熱気のある体育館でのプロレス撮影の後などは、機材やバッグ自体が湿気を帯びている可能性があります。
そのような状態でバッグを閉め切ってしまうと、内部はカビの発生に最適な環境になってしまいます。防湿剤は、こうした急激な湿度の上昇を抑え、カビが発生しにくい環境を作るために非常に有効です。


撮影安定化
アイカップ
EOS R1に純正アイカップを装着することで、不要な外光がファインダーへ入り込むのを効果的に遮断できます。
これにより、EVFの表示がより一層クリアで鮮明になり、撮影への没入感が格段に向上しました。また、構図の決定やピントの確認が正確かつスムーズに行えるようになります。
カメラストラップ
ピークデザインのアンカーとスライドライトをストラップとして使っています。
アンカーは、指をかけるポイントとなり、カメラのグリップ感が向上し、特に重いレンズを装着した際のホールディングが安定します。また、独自のアンカーリンクスシステムにより、ストラップをワンタッチで素早く着脱できるため、撮影と移動時の切り替えが非常にスムーズになり、カメラ全体の取り回しが格段に良くなりました。
メンテナンス
除湿庫
除湿庫でカメラやレンズを管理する最大のメリットは、湿度が原因で発生するカビから、大切な機材を守ることができます。
一度カビが生えると修理は高額で困難なため、予防が極めて重要になります。また、電子部品の劣化を防ぎ、機材を長持ちさせる効果もあります。さらに、機材を一か所にまとめて安全に保管できる点も便利です。


レンズペン
レンズフィルター用のレンズペンを導入する最大のメリットは、カーボン粉末の力で指紋や皮脂などの油汚れをクリーニング液なしで素早く強力に除去できる点です。
コンパクトで持ち運びやすく、撮影現場でフィルターの汚れに気づいた際に、ブロワーやクロスでは落としきれない汚れもその場で手軽かつ安全にメンテナンスできます。


クリーニングクロス
東レ製の超極細繊維(マイクロファイバー)により、レンズやフィルターに付着した皮脂・油膜汚れを、クリーニング液なしで驚くほど綺麗に拭き取れるクロスです。
非常に柔らかいためデリケートなコーティングを傷つける心配が少なく、洗濯して繰り返し使えるため経済的かつ常に清潔な状態で大切な機材をメンテナンスできます。


ブロワー
ブロワーは、カメラやレンズに付着したホコリやゴミを強力な風で吹き飛ばして除去する道具です。
物理的に触れることなく清掃できるため、デリケートなレンズのコーティングやイメージセンサーを傷つけるリスクがありません。
手軽かつ迅速にメンテナンスができ、繰り返し使えるため経済的です。


精密綿棒
精密機械用の綿棒を導入する最大のメリットは、ケバ立ちや繊維の脱落が非常に少ない点です。
これにより、カメラのイメージセンサーやレンズ、その他ガジェットの基板や端子といったデリケートな部分にホコリやゴミを残さず安全に清掃できます。
また、先端の形状が多様で軸がしっかりしているため、狙った箇所の汚れを的確に除去できるのも大きな利点です。


レンズクリーニングティッシュ
最新の情報を踏まえて、Google検索を使ってお答えします。
ハクバのレンズクリーニングティッシュを導入するメリットは、「携帯性」と「確実なクリーニング性能」にあります。
1枚ずつの個包装なのでカメラバッグに入れてもかさばらず、撮影現場で指紋や皮脂などの油汚れが付着した際に、レンズコーティングを傷つける心配なく、いつでも素早くクリアな状態に戻せるため、大切な撮影チャンスを逃しません。


身だしなみ
フェイス・ボディシート
マリーゴールドは全試合終了後、サイン会やツーショット撮影会があります。イベントの前に顔の皮脂や汗を拭いておきたい時に役立つシートです。特に夏場の暑い時期は重宝します。


ネックファン
マリーゴールドの開場待ち、特に後楽園ホールの階段で待っているときは、夏場は特に暑くて汗が止まりません。ネックファンをひとつ持って行くだけで、快適に過ごせます。
くもり止めジェル
僕はメガネをかけてプロレス撮影をしています。外出時は感染予防のサーディカルマスクをしているため、鼻息でメガネが曇ってしまうことがあります。
そんな時は、このくもり止めジェルをメガネに塗っておくだけで、全く曇らなくなります。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今回は、最新の情報を踏まえて、Canon EOS R1と周辺機器をご紹介しました。
私自身、この最高の機材を手にして、心から撮りたいと願っているのは、やはり推しの選手の、心を揺さぶる一瞬の表情です。これからも一枚一枚、魂を込めてシャッターを切っていきます。
このブログを読んでくださっているあなたも、きっと同じように「推しの最高の瞬間を残したい」という強い想いをお持ちのことでしょう。その想いこそが、最高の写真を撮るための何よりの原動力だと、私は信じています。
当ブログでは、皆さんのプロレス撮影がもっと楽しくなるような情報を発信していきます。